空中の制止音響の破壊感情の爆発光の独奏そして己の発生
こめ

次々に組み立てられるビルは

まるですくすく育つ木のようだった

永久の命などないのは知っている

人格などいくらでもつくられる

都合のいいことばかり吐くこの世界

少しくらい安心させてくれよ

たたきつける妄想の煙

仮面舞踏会の会場では

誰一人として心を読める人はいなかった

悪い子になったのかな僕は

目の前の電車は轟々と音をたて

暴れ通る

空中の制止

音響の破壊

感情の爆発

光の独奏

そして己の発生

ここからは誰もこれない

黒い海の上を歩き

この先に何があるのかを思い見つめる

そして瞳にうつるのは

一寸の闇ただつながる闇

パラレルワールドとはいかなるのもか

じっとしていても止まることなく常に翔る

時間というランナー

ここから放たれたさよならという虹は

世界を回り輪になる

そしていつか闇にとけ

残るのは闇夜に浮かび不適に笑う三日月のみ

世界が制止した日はいつもより心地よかった



自由詩 空中の制止音響の破壊感情の爆発光の独奏そして己の発生 Copyright こめ 2009-03-25 19:57:54
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