目撃者
こめ

悲しい流れ星はただひたすらに

空を駆けては消える

初恋なんて基本的に細胞戦争

港で起きる波は

一定の旋律を奏でながら波をうつ

彼岸花が咲く季節に人は死ぬと

花に宿す

故郷の景色は綺麗で

僕の部屋から見える景色は

電気の明かりが

はめ込まれただけのコンクリート

人生経験が豊富なやつほど

繰り返す嘘はうまい

かじかんだ指のお陰で缶珈琲があけられず

どんどん缶の体温が下がってきたのが

手の感覚で分かった

こんな盗人の真似事じゃあスリルと

達成感は子供のてでも支えれる程度

今まさにはじまる完全犯罪をただ

指をくわえて観ているだけ

忘却は誰にでもあることそう誰にでも

迎えは来ずにただマチボケの電灯のした

恋愛などで周りははしゃぐけど

僕にとっては恋愛は憂鬱なものでしかなく

くだらない玩具

ガラスの叩き割り破片を強く抱く

胸から流れるマグマのような血は

ヒタヒタと地面につきささる

また愚か者が夢を語り出す前に


自由詩 目撃者 Copyright こめ 2009-03-22 19:55:54
notebook Home 戻る