『スパイラル』
あおい満月

 わたしのなかの
 過去と今
 現実と非現実が
 背中合わせで
 わたしを巡る
 蛍光色を発しながら
 わたしの頬や
 瞳を舐めていく
 
 昇っても
 昇りきれない階段と
 降っても
 降りきれない坂道が
 反比例しながら
 わたしの脳髄で
 爆発する

 氷のように
 冷えきる背中を
 抱えながら
 不安の釦を
 押しまくる
 
 何処にも
 逃げきれる
 部屋などないのに
 
 目を閉じていても
 時間の声で眠れない

 それでも

 無傷な朝が
 わたしの横で
 小人のように
 
 笑う





                          2009.3.6(Fri)


自由詩 『スパイラル』 Copyright あおい満月 2009-03-06 20:27:18
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