ハッピーバウンド・ブルージェル
北街かな

懐かしくて気持ち悪いもの 流れて
かたまってきたらすぐ溶けて
聴こえる音や起こす動作が
疑わしいほど大混乱

現象じゃなく観念体で
覚醒よりも気絶に似てる
跳ねてそしてね弾けてしまうの
あなた自身が奇妙に見えたら
指先から溶けてドロドロ
甘くてもろいお菓子になっちゃうよ

あなたを苛む 恐れ 怯え ダークブルーのキレイな憂鬱が
確たる殺意を持って あなたのハートを脅迫しているわ
ハッピーな世界は消えやすく、無いといえば無いのだけど

でも、好きすぎて食べたい
舐めてみるより早く溶かしたいよ
疎ましいほど くるめくブルージェル
出ない涙の代わりに空を塞いで落ちてゆけ

ベトつきすぎて
沈黙したところをひとくちに飲み下すの
あなたがだんだん透明になる
暴れてそして
弾けてしまえ


自由詩 ハッピーバウンド・ブルージェル Copyright 北街かな 2009-03-05 01:07:15
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