セピア2
ひとあめ


ころんで転がってこげ茶色のパウダーでくるんで
ぱしってぱしられてあったかいポタージュ握りしめて
ゆれてゆれすぎてブランコを壊して

使い慣れたノートに一行だけ
本音らしい文字を何色で
バリエーションにとけこんで
みえないように残したいの

わたしがわかっていればいいと
ふたつならんだ口内炎
真っ赤にはれた喉の奥も
空気になった誰かの息も
また昔をなつかしむと
うたをうたう祖母も
きりかえていつ
やさしさを思うの


自由詩 セピア2 Copyright ひとあめ 2009-03-02 18:01:08
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