ひとり まつり
木立 悟







曇が月月から曇がおや月が曇であるのか月であるのか




風やんで雪のみなもと目に沈め光のなかの光たからか




行方なくただ前のみが在る冬の泳ぐそのさき空おりたたむ




横顔のような鏡の傷を見る姿ではない姿の奥に




造られた花に囲まれひとり呑む内緒ばなしを集めた菓子で




在るものも失いものも手にまたたいて花から空が生まれ降る午後















短歌 ひとり まつり Copyright 木立 悟 2009-03-02 13:39:27
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