明かり
草野春心



  まぶしい日が終わると
  遠くの唄はきこえない



  窓を閉じて
  あの悲しみから距離をおく
  ゆるされた時はどれほどの厚みだろう



  どうか今日は
  夕暮れの明かりが散らばる部屋で
  僕の手を握っていてほしい



  けれど用意していた言葉は
  君の寝顔のうえに
  そっと被せてしまうとするよ

    ありがとう、
    ごめんね、
    ありがとう。



自由詩 明かり Copyright 草野春心 2009-03-02 10:32:30
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