創書日和「なみだ。」
狠志

僕の頬を伝う、これは。

海の味に似てて。

僕の中にも海が広がってるのかな、なんて。

思ってしまって。

けれど、それじゃあまりにも広すぎて。

また、頬を伝う。

あんなにも広い世界に、

ぷかぷかと、ただ一人。

もしかしたら、その中で、深く。

深く沈んでて、もがいているのかも。


僕の頬を伝う。

それは、きっと。

涙を流しても気付かれない、海の涙。

ただただ、しょっぱい。

僕らの、なみだ。



自由詩 創書日和「なみだ。」 Copyright 狠志 2009-02-25 23:52:00
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