旗の渦
K.SATO


「山にするべ」

旗を山にすることもないのだが
うなづくと、あやふやな父は
僕に素直な 海水となる だから
それらは時を 回っていくーバットでもあって

走らずに
目の中をぼんやり眠らされているように
ベースたちを地上そのものみたいにして、
何もかもを夢の車に 座っていた

(ドス、と揺れる
(影は、木、として人を見つめている?
(せせらぎの
(動いている長針

僕はホームランを打とう
けれどテープはなく フェリーも見送られない
明るさは母をどこまで乗せられるのだろう
海が、河原に、怪しくはためいている


自由詩 旗の渦 Copyright K.SATO 2009-02-23 00:03:48
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