逆鱗に触れる
佐々倉寿実

何で 彼女は
私の感情をこんなにも 逆撫でするんだろう

彼女がある日突然切った髪
あれは私が奪ったのじゃないのよ?

なんでも一生懸命に考える彼女
少ぅし文句を言えば
簡単に 傷つくの

都合が悪くなれば
すぐに泣く
自分の非を絶対に認めない
それでいて愛される

大嫌い

私は丸々と太らせた豚を殺す
それを綺麗に料理して食卓にのせる
殺すのは嫌とかいって
微笑みながら食べる
それが 彼女

彼女は ちょっとわがままな友達をみて
あの子、精神的に可笑しいのかしらと言う
そうしているのは
だぁれなのかしらね?

平気で待ち合わせ時間に遅れて笑う
エヘヘェ、ごめんねぇ
真剣を装いながら謝る

彼女はいつも正しそうな答えしか選ばない
自分の意思は関係ない
そういうのってね 私
キ ラ イ

痩せている彼女が私には
とっても貧そうに見える
何も考えずに簡単に笑う彼女が私には
とっても貧そうに見える

彼女は自分の言葉は大切にしてもらいたがる癖に
私の言葉は簡単に捨てる
馬鹿だからわかんなぁい の一言で
理解しているのに実行しようとしない
すごく怒ると 実行する
できるんじゃん?

それでいて
褒められると伸びるとか笑顔で言う
褒めるとずぶずぶずぶずぶ
自惚れていって
努力を忘れる

嗚呼
私は 彼女が口を開くたび
嫌な気分になるの
どうしてかしら?


自由詩 逆鱗に触れる Copyright 佐々倉寿実 2009-02-21 18:31:11
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