その罪深き幸せ(1)
この子
曖昧に消される非常線
いくつかの群青が派生してゆく
毛細血管より先に、速い!
欲望を体が理解する時間はない
その早熟な(あるいは忌々しい)いくはてもない欲望は幾果てもなく円を描きいくはてもないことを悟ることもなく、
箸休めにと、赤く生臭い肉を喰う
これはどちらの、大変良い
などと、養殖を
この足を焼いてちょうだい!少女が言う、柔らかく白いその足は、なるほど確かに見るに耐えぬと快く焼いてやる
(このときまだ少女は本当に幼かった)
「見ろ!!わたしは立派だ!!このような素敵な洋服を、高貴な帽子を、誰もがうらやむような生活を!わたしはなんて立派なのだ!わたしはなんて幸せなことか!!!」