三寒四温
あ。

季節と季節の境目を
ぐっと引っ張り糸を千切る
結び目が外れ曖昧になる


ひとところにじっとしていられなくて
うろうろと歩き回る
だんだんどうでもよくなって
二つをまたいで大きく寝そべる


温度が違う
空気が違う
感じる右手と左手を
ちょっとだけ真ん中で合わせてみる


しっとりといい匂いがした
全てのものが優しくて
右手の雪も左手の花も
その全部が愛しくなった


外した糸は何処かに飛んでいった
飛ばした風は境目を溶かし
いつの間にかわからなくする


自由詩 三寒四温 Copyright あ。 2009-02-17 18:50:22
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