疼く、
(悪)



ポケットに
生温い世の中
ねじ込んで

瞳だけ
ナイフのように
鋭く輝かせ

アスファルト
蹴り上げて
人波に犯されて
心が塗り潰される


どれだけ諦めれば
欲しいものが
この手に掴めるのか


取り乱すことなど
できなくて
大人のふりをしていた





理由もなく
空しい心
痛いほどに感じていた





自由詩 疼く、 Copyright (悪) 2009-02-13 15:00:04
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