虹村 凌

去年の9月で6歳になった
俺のデルのノートパソコンみたいに
重たい脳味噌がごりごりと回る
昔の事を繰り返し思い出している

同窓会の時に話をしたけれど
俺が喋る事と言えば
みんなが覚えていない事ばかりで

忘れられる人は幸せだと言う
俺はそうは思わない
忘れてしまうのは苦痛でしかない
忘れないように
繰り返し
繰り返し思い出す

今年の一月で24歳になった
俺の回転の遅い脳味噌みたいに
重たい瞼がぬるぬると回る
昔の事を繰り返し思い出している

もっと上手に嘘がつけたら
こんなに重たくなってなかっただろう
もっと上手に嘘が見抜けたら
こんなに重たくなってなかっただろう

どうせ嘘をつくのなら
バレない嘘をついてくれ
なんてまるで信用してないみたいなセリフ

一辺の嘘ですら忘れたくないのだ


自由詩Copyright 虹村 凌 2009-01-31 15:28:03縦
notebook Home
この文書は以下の文書グループに登録されています。
創書日和、過去。