震災ってこんなだった
吉岡ペペロ

冬は夜になるのがはやい

電気もないから寝るしかなかった

肉を食べると

肉といってもビーフジャーキーだったが

肉を食べるとからだがあったまった

トイレの水って

尋常じゃないくらいたくさん使ってたんだ!

こんなふうに

震災で気付いたことも多かったけれど

パチンコ屋なんかもじゃらじゃらと

ふた駅むこうは普通の日々

被災地から離れると

そのぶんなにかが薄まってゆく

学校をやすんで

家路をたどるときのよう

大阪で仕事を終えたら

北口から西へは

歩いて帰るしかなかった!

家もからだもこころも傷ついて

震災ってこんなだった


自由詩 震災ってこんなだった Copyright 吉岡ペペロ 2009-01-30 23:20:37
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