惑星インザカプセル
アヅサ


すこし伸びすぎた爪の
深海の青い色に
星をつくる機械の部品が
ひとかけらまじっていた
それはしたたる夜空の色で
弱々しく点滅し
君のグリーンの瞳に
合図を送ったようだった


五十ヘルツ
そうして生まれたリゲルの
人工的なライト
いつか君が言った
宇宙ロケットというものに
僕は乗ってみたいと思う


よどみなくこぼれる宇宙を
機械の部品はみつめている
弱々しく点滅し
君の瞳でスピカが生まれる
僕は軌道を逸れないように
足をそろえて静かに歩いた
リゲルとスピカの瞬きで
夜明けが近くなっていた




自由詩 惑星インザカプセル Copyright アヅサ 2009-01-26 22:23:33
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