きらきら
さくら

ふゆの匂いがする

ほわり、
冬のお喋りをしよう

たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくるものだから

わたしたちてっぺんまで登って
逃げる準備をする

さむくはないよ
季節の真ん中にいるときは、いつも
そう、兎よりも駆け足
ひかりにならんで、

せかいにならんで
そうして
空をなぞるように
雪で板をすべらせる
わたしたちは一時
お喋りを忘れる

遠ざかる曲線
いくつ、なみうっただろう
残された軌跡をたどるよりも今は、


ほわり、
冬のお喋りをしよう


自由詩 きらきら Copyright  さくら 2009-01-26 21:01:17
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