長い眠り
森の猫

朝から起きられない
なんとか薬だけを飲み
また うとうとと眠る

昼近くに遅いブランチをとり
また夕方まで眠る
長い長い眠り

何日も何日も眠りの日々は続く

その眠りの中で
私は自分を責め今の
家庭の状態
とりわけ娘が引きこもっているのは
全部自分のせいだと思った

しばらくして
大音響の耳鳴りで
眠れなくなった

まさか精神を病んでいる私が
重ねて身体まで病むとは
青天の霹靂だったが
すぐその訳は分かった

私は耳鼻科に走った
それから2週間の点滴の日々と
鼓膜注射の治療を受ける

副作用でめまいが止まらなくなり
入院寸前の思いをした


それで
やっと考えを変えようと
思った
この眠りは私に必要なもの
全部のことを悪くとらえない
自分を許してあげよう

この夏から秋も長い眠りは続いた
だが耳鳴りはしない

私の居場所
私の好きな場所に向かう
勇気が出てきた

長い眠りも容認して


自由詩 長い眠り Copyright 森の猫 2009-01-25 00:45:24
notebook Home 戻る