あー。
Ohatu


 冬の野原の湾曲、の真ん中の真冬、あー。

 残された記憶はもっと複雑、身体はまっすぐ、あー。

 笑う声は、あー、行き止まり。

 白樺の、あるいは、切断の、ずっと続く、あああー。

 誰かの冬に雪が積もって、いつものように沈黙。

 それは始まりかもしれない、あ。

 季語だらけの国境線を、年寄りの旅人が越えていった。

 


自由詩 あー。 Copyright Ohatu 2009-01-15 23:26:00
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