水色の兎
吉岡ペペロ

兎の部分

なぜか水色

西の空に

祭りのあとの

白い月

粗雑なだけの

情事には

熱はなくて

確かめる事しかなくて


虚しい

いっぱい汁を出して

形状記憶合金になって

口や歯や

指や掌や

腰やあそこで

歪めあい

たわめあい

痕をのこした

でもふたりは

べつべつの巣に戻ってゆく


兎の部分

なぜか水色

西の空に

祭りのあとの

白い月

粗雑なだけの

情事には

熱はなくて

確かめる事しかなくて


自由詩 水色の兎 Copyright 吉岡ペペロ 2009-01-13 21:55:27
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