バックトゥひじき
サトタロ

会社からの帰路
痴漢の出ることで知られている暗い夜道を
一人歩いていると
目にひじきが入った
痛みに呻いたその刹那に
記憶が背後から次々と現れて脳裏を掠めていった
私の体はいつのまにか
ひじき満タンのポリバケツの中に
肩まで収まっていて
自走式ひじきポリバケツに乗って
さあ ひじきの国へ!



自由詩 バックトゥひじき Copyright サトタロ 2009-01-13 02:06:17
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