口にしないで
朔 水

あなたはいま
 
誰を想っているの。

 
逢えない夜の窓に
 
今日だけは

星を忘れていたい。

 

あなたの隣にいたくて
 
自分を欺くほどに
 
もろくなってゆく嘘を
 
どうすればいいの。

 

口にしない分だけ

胸をふさぐ愛のことば
 
いっそこのまま

胸を、からだをみたして
 
どうかこの息をとめて。


月の沈む夜にも

眠らない星の光。

もう迷えないから
 
どうか、

どうか。
 
 

 



自由詩 口にしないで Copyright 朔 水 2008-12-28 22:50:17
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