サイレン
________







角のない重みが
つまさきから立ち昇り
しっとりと突きすすむ
その先でぶつかった

痛みが
あたたかいので
我慢して待ってみたら

どこまでも
どこまでも
現実的だ、空、運動会の朝みたいな晴れと
夕暮れ、孤独な地団駄と何も言わない犬
公園の冷たい遊具の剥げた原色のペンキ
つながれたら、きっと、の
指先が迷子です たすけて おうちは遠いところ

埋もれていく
埋もれていたい
繰り返して知り尽くした順序で接触しているのに
一向に演技が上手にならない、取り乱して幻
君が吐いた二酸化炭素の中で窒息死したい

ちぎり捨てたセンスを
ほうきとちりとりで集めて歩道橋から投げた
時刻を揺らしてる
くずみたいなキュビズム







自由詩 サイレン Copyright ________ 2008-12-19 00:39:25
notebook Home 戻る  過去 未来