夜に堕ちる
未有花

グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎

美しい人よ
その魅惑的な瞳で
僕を誘惑しておくれ

今宵僕らは二匹の蝶となって
真夜中へと堕ちて行く
二人の体は絡み合ったまま
二度と離れられない

果てしなく続く快楽の底へ
身動きできないまま堕ちて行く

おまえの豊満な体を抱き締めながら
やがて僕らは見るだろう

色鮮やかな花の咲く伝説の楽園を
誰もまだのぞいたことのない宇宙の深淵を
二人しか知らない夜の秘密を
永遠という名の胡蝶の夢を

グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎

もう誰にも止められはしない
互いに果てるまで続く
狂気のようなこの夜を

きらびやかな麟粉を撒き散らしながら
また目眩のような夜に堕ちて行く

二度と戻れなくていい

おまえとともに
このままどこまでも
堕ちて行こうーー



自由詩 夜に堕ちる Copyright 未有花 2008-12-16 13:13:09
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
夜の童話