ネムル
いのせんと


グラスの中の琥珀色
花は散る、天に昇る
かのよう、昇り、花は散る

直線になる
ばらばらの死体
それは、木々の隙間
こぼれだした
光たち、の姿

心臓は、鼓動を続け
次第に早く、早く、早く
全身が、まるで心臓
鼓動を続け、早く、早く

急かさないで、
叫びたいと欲求する口
あ、あ、あ、
音にならない風の音

意識は滴り落ちるかの
床の上、だらり、と
垂れ落ちる、垂れ流れ
だらしなく、そこに、そこに

ばらばらの死体を浴び
直線に切り刻まれる
私の身体を
ごろり、と
横たえてしまえ、と

急かす鼓動に
耳をすまし
私は、ただ
眠りに落ちる


自由詩 ネムル Copyright いのせんと 2008-12-14 22:12:39
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