ひと息
かんな

もどかしい
を詰め込んだ袋の
チャックをしめると
パンパンに膨れ上がって
風船のように
とんでいってしまえばいいのに
なんて
なげやりなことを思う

どんなにむずかしい問いであれ
答えが用意されているのなら
そんなに怖がること
ないよ
けれども
ペーパーテストみたいな
人生はいやだよね

出来ないことはやめて
笑える話をしたら
なんて
現実はそんなに甘くないよね
それでも
時間だけはきっとみんなに
平等であるから
ほんのひと時を
笑顔で過ごして
それをしあわせって呼んでも
悪くないと思うんだ

天気予報をみて
明日が晴れか雨かなんて
心配してないで
真っ白な紙に虹を描いてみるんだ
つらくてつらくて
泣いた後にだって
同じように
虹は出るから
うつむいていないで
顔をあげてみるといい

いろいろなことが
わからなくなってしまった時は
この世界のどこかに
一本の線を
引いてみるんだ
そうやって
わたしだけの
スタートラインに立ってみる



自由詩 ひと息 Copyright かんな 2008-12-05 20:31:06
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