「君とセックスのできない僕と君との最大の快楽」
うおくきん

君は僕とセックスしたかったのかな?
僕は君とセックスしたかったのかな?
「いいよ、好き、きて」ってかわいく言ってくれたものね。
人間不信の僕は恐いけど信じたさ、僕だって好きだもの、セックスしたかったさ。
でも、ヤクの副作用でできないんだ。情けないよ。
疑似セックス。
なめあう、愛撫、キス、口プレイ、痛めつける、痛めつけられる、それでもできない。情けないよ。
ゴムをつけて、挿入の真似事もしてみる。
君はいつものかわいい顔で「硬度が足りてないね」って笑って慰めてくれたね、情けないよ。
まあ、いつものことさ。
僕にはヤクがある。
レキソタン、ハルシオン、ロヒプノール、デパスなんかのマイナートランキライザーにカシスオレンジ、カルピスサワー、氷結パイン、そして君からからもらった一口のマッコリなんかのアルコールを一緒に飲みほす。
自家製ドラッグカクテルさ。
眠剤とアルコールの組み合わせが一番手軽にらりらりえへえへできていい。
でも、君との狂った口づけ!!
コレが最狂にいいんだ、もっとも狂っているよ。もっとも気持ちいいよ。らりらりえへえへ。
ドラッグのカクテルでらりらりえへえへ。君との狂った口づけでらりらりえへえへ。何種類まぜたかなんて忘れたさ。
あはは、君とのセックスができない僕と君との最大の快楽さ。情けないよ。情けない僕は君と口づける。でも、最狂にいいんだ。
ほんとは君を満足させたいのさ。
満足させる方法なんてほかにもいっぱいあるのもわかっているのさ。
精神的に。精神的に。精神的に!!
セックスなんて重要じゃないってのもわかってる。
セックスなんて重要じゃない。
でも、好きって証の行為なんだ。
さあ、今夜も寝ないで、抱き合い、口づけしながら、らりらりえへえへ笑いあおうか。
正気なのか狂気なのかわからないまま、らりらりえへえへ笑いあおうか。
好きなんだ。ほんとに好きなんだ。
でも、僕にはこれぐらいしかできないんだ。情けないよ。ほんとに情けないよ。
とにかくぼくはきみのことがすきなんだ。


自由詩 「君とセックスのできない僕と君との最大の快楽」 Copyright うおくきん 2008-12-05 03:42:23
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