金色
フミタケ

4時をすぎたら
紅い血の夕焼け
気持ちをほどこう
君の手を握って
形のない願いを
たしかめるそのくちびるは
甘く
苦い
闇のよう
どこへ行くのか知れない
金色の
銀杏並木
ゆるやかに
速度落とし
歩くよ

ラバーソウルの響く足音に
こなごなに砕けた夢と生きていく
垂直に見あげる空
なだめるトローチのフォルム
広大な沈黙の中へ
つぶやかれ
広がりゆく波紋

金色の銀杏並木
ゆるやかに速度落とし
歌うよ

シュッ
パン
シュパン
シュ
ライラ
ライ

シュッパン
シュパンシュ
ライラライ

シュッ
パン
シュパン
シュ
ライ
ラライ

シュッパンシュパン
シュ
ライライ

形のない願いを
たしかめるその唇は
甘く
苦い
闇のよう
どこへ行くのか知れない
金色の
銀杏並木
ゆるやかに
速度落とし
歩くよ


自由詩 金色 Copyright フミタケ 2008-12-02 23:39:37
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