【短歌祭参加作品】All's wrong with my world!
こもん



真っ白な雪がつもった何もかも間違いなのにわたしは生きてる


縄梯子少女はおりるどこまでも夢の終わりへ釦は落ちて


にんにくを口うつしする秘めごとは口からださず噛み砕くだけ


いもうとが足踏みミシン踏みこめば縫いあわされる孤独と孤独


絶望がきらめいている溺愛すきみの生首剃髪すれば


愛されて愛するだけじゃ足りなくて弱いところに舌をさしこむ


無菌室きみは無邪気に指令する「自分の首を自分で絞めて」


純白のドレスが鼻血で汚れてもこのままきみと踊っていたい


東京を出ていく夜にはこなごなに砕けたものをひろいあつめて


真っ黒に砂糖がこげていくようにきみの思い出焼き切れていく







短歌 【短歌祭参加作品】All's wrong with my world! Copyright こもん 2008-11-30 14:39:48
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