うがっ
K.SATO

うがっ

腹の底にはいつも声
音がやがてうめきとなって出る
僕の憂鬱なこの気持ちを
喉のたわみが外へ出そうと

ひらひらひら

天使たちは空を優雅に
飛んでいく 顔中の微笑み
努力することなく得ていた全てを
生まれた時から手の中に

僕は考えている じっと
夜中じゅう穴を掘るようにして
まだ見ぬ観客どもに向かって
マイクに身の上を怒鳴りつけるその舞台に
立つようにして 腹の底に
街へのうなりが だけど

ぐぐ と

非常にためられている


自由詩 うがっ Copyright K.SATO 2008-11-28 22:29:04
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