おとずれ
かんな

あったかい
コーヒーをいれると
たちのぼる湯気が
これから訪れる真冬を
描きはじめたようで
こくりと
一滴、口に運んでみるけれど
そんなわたしの隣で
遠い春を待ちながら
しれっと
つめたい缶コーヒーを
飲んでいるあなたがいたから
ふいにその、一滴に
口づけしてみた



自由詩 おとずれ Copyright かんな 2008-11-24 20:14:12
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