ビーバップ・みのるとわたし
ともちゃん9さい

ビーバップ・みのるが好きだ。
ビーバップ・みのるはAV監督だ。
ビーバップ・みのるはすこししゃくれている。
ビーバップ・みのるの声が好きだ。
ビーバップ・みのるはドMだから、
自分のしてほしいことをするからドSがうまい。
うまいというかひどい。
わたしはドMなのでドSがうまいビーバップ・みのるが好きだ。

第3回、D−1クライマックス公開オーディションで、
エントリーナンバー11番、大沢佑香は、
小さな声でビーバップ・みのる監督を指名した。
ビーバップ・みのる監督は大沢佑香を誰もいないところに連れていった。

ビ 一個取って。

ビ 一個取れよ。
大 これ食べるんですか。
ビ 大きい声で言え。
大 これ
ビ これ食べんだよ。

ビ なんか、俺、ひねくれちゃったから、
  でもすごい好きになりたいんだよ。ん、
  でも、さ、○○してもらってもね、俺嬉しくないんだよ。
  なんかうまく伝えられないんだけど、
  あの多分ね、俺、他の子面接したとしてもね、
  みんな○○してくれると思うよ。
  人によっては●●もいいよって子、いるよ。
  でもね、この俺の◎◎ついたさ、
  このカツサンドさ、誰も食ってくんないと思うんだよ。
大 ん。
ビ でも食ってくれたら、俺が嬉しいの。
大 そっか。
ビ 大沢佑香だから俺は食ってほしい。
大 そっか。
ビ でも食えなかったらいいよ別に。

中略

大 そっか。
ビ それは自分で選べよ。

ビ カメラ見てろよ。

大 じゃ食べます。
ビ でかい声で言えよ。
大 食べます。
ビ 食べろよ。

中略

ビ きらいになった?
大 (首を振る)
ビ きらいになってない?なんで。
  こんなことする奴いやだろ。


大 え、なんか、せっかくの愛情表現だから、受け止めようかなと思って。


わたしはこれを見て泣いた。
わたしはこれを見て泣くくらい何かがかけている。
わたしはこれを見て泣くくらい何かがあふれている。
わたしはこれを見て泣くくらいへんたいだ。
つまりわたしはこれくらいの愛情表現を簡単に受け止められるような人間になりたい。
それはつまりこれくらいの愛情表現を簡単に受け止めてほしいということだ。
これくらいの愛情表現。
わたしは、ビーバップ・みのるになりたいし、大沢佑香になりたくて、
きっと、君とぼくはちっともちがわないんだ。
わたしはそれがちがっても、ほんとうの愛がいやらしいことの中にあると信じている。


自由詩 ビーバップ・みのるとわたし Copyright ともちゃん9さい 2008-11-17 12:14:06
notebook Home