「詩人不在証明」
rabbitfighter
「詩人不在証明」
不在を、証明せよ、と、書き殴られた、黒板、放課後、幾つめかの、チャイム、掃除用具入れの、造形美、誰もいない、教室の、大気。
足元から伸びる影を追いかける、ような、
横殴りの、西日を、背中に、浴びて、証明しろ、お前の、不在を、お前の、影を、
光速で、移動する、ということ、質量を、待たない、ということ、空間を、占有しない、ということ、留まっていられない、留まって、いられない。
もしも思考が、光速を、超えたら、未来が、見える、かな。
だけど、
いつまでも愚鈍な我々の思考は存在を在り続けることを願うばかりで吐き出されたお前の詩情は宇宙の膨張から取残された見捨てられたお前の命そのものだ永遠は限りあるもの喜びや悲しみは我々のもの光は留まっていられない。
不在を、証明せよ、と、書き殴られた、黒板、それが、お前の、欠席の、理由、
光に、埋め尽くされた、教室の、容積、フローリングに、落ちる、血や肉の、影、
留まっていることはできないと言って、お前は、走る、