思考 [uno]

1:[identity]

僕が「僕」である場合

僕は必ず「何か」でなくちゃならない


誰かにとっての「僕」
どこかに所属する「僕」
何らかの役割を担う「僕」

僕は一つの個体であるのに

そうでしかないと信じたいのに


世界は様々な「僕」を要求する



2:[god]

それは一つの現象であるし

それ自体の心象に
正否があるのかなんて

僕は知らないし、知らなくてもいい


信じるという心の働きは

単純に、美しいと思うことができる


特に、表現を超えた朝焼けの中では



3:[words]

とりあえず、その中でしか生きられない

酸素のようなもの

動かし、燃焼し、融け、奪う


記憶も感情も
どうしたって色褪せていくのに

留め置けぬものを留めようとする


忘れるという

防衛本能に抗いながら



www.

繰り返す思考の波を
曖昧なまま空に放つ



(世界はそこに不在なのに)
(けれども、そこにはちゃんとあるのに)






自由詩 思考 [uno] Copyright  2008-10-27 20:24:41
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