オンリー・ポエトリー
掛川かるやと愉快な外人たち

あからさまに媚を売るエレジー
いい加減に反骨するジレンマー
二袋追加してプリーズ
またしても跳びはねるその日
一袋目でフロウ
当たり前の風邪のふり

レディとろけてしまう
一人じゃしかたもなく

ここ いつも通り幸福が素通りする
レイジー・アヴェニュー
通りすべてがリブウィザウトユー
誰も手をあげない否定形のエス
スクリューする湾曲線の先 目線つたって
子午線にクロスする 90°のアフターヌーン
回転する視界を押さえつけギミー
マチルダとワルツ 落ちていく昼日中

マリヤの 茶色に錆びた甘い涙1グレーン
スプーン一杯の クリストの当たり前に苦いスパーム
くちうつしで一口
手作りのブラウニー 舐め取ったジョンのブラッド

乾かない餓えの群にだけ 突き吹いてくる埃まみれのトラフィック 
吹き抜ける砂塵に片目で語る マリィの青い煙草の煙

全部知っている
敬虔なシスターのあの服のほつれ
首にかかる 手垢で黄ばんだ象牙のロザリオ
ステンドグラスから毀れる 虹色の貝殻星 地下に降る
かろうじてたっていられた午前三時
マルキドじみた啓示 細い犬歯で 鞭と刺さる

サイレンにすら寄りすがる 犬畜生の情念にも似て
音のあるほうへしか歩まないことを決めた
フルムーンは適度にかすむ 冷たく塗れ細ったグラスの上に
凍み切れた薄い切傷 赤い絹糸 何本か 引いてゆく  

つまさきだちで少しだけ
踝にからまるあれや踵を弄るそれ
黄金と白銀の光線交差 幾重にも重なって 生えてくる
フラッシュバック 記憶の瞬きの漏光に 痺れだす 小さな足

マイゴットテルズミーザット
ハニームーンへ行きたかった
とろける前に ファーアローン


自由詩 オンリー・ポエトリー Copyright 掛川かるやと愉快な外人たち 2008-10-24 21:28:14
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