緑色の鴇
詩集ただよう

芽生えた苔の深みに甘えることもなく
煎茶をすする老婆のよう
ビデオ打ち寄せた浜では
描画のゴリラの躍り回り
胸を打つ

響く言葉は反響し
なあみてくれよ
蔦はまるで
愛し合っているじゃないか
岩と浮木から離れ
静物に芽生えた苔の深み
甘い緑の煌めきと
我が宴
ありがとうと
我が裾野

広がり止まぬ青き大地は
腐敗さえ
押しとどめた孔雀の扇子へ
いくのだね
例え
プラネタリウムの回転が
恐ろしくも不自然に
それがあなたを傷つけても
青き孔雀を供えれば良い

再生された葉脈も
花粉舞う粉塵のめ
肉食としても変わりなく
エリマキトカゲの助走は
そうして
向日葵へ向かう逆上がりとなり
梱包材は足りなくなる
果ては
やんごとなきエンジンに従い
懐かしき
青き森の河の鱗

逆流す


自由詩 緑色の鴇 Copyright 詩集ただよう 2008-10-21 20:43:56
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