Hypothesis
三上あず

そうして僕は消える
大丈夫 さみしくはないだろう
君の静かな寝息が聞こえ
僕はそっとベッドを抜け出す
(空気が入ったならごめんね)
悪いのは君じゃない

君はいつだって約束に確証を求める
その時でないと分からないことって案外たくさんさ
ただの気休めだよ
絶対 なんて言葉は

そうして僕は消える
大丈夫 怖くなんてないだろう
君の震える声が響いて
僕は夜を駈ける
(恋なんて熱病さ)
君だって知ってるだろう

君の怒鳴り声や溜息、足音だとかは
いつだって僕を縮みあがらせるんだ
言えるものか

言えるものか




(君の機嫌がもっと悪くなるとしても)




自由詩 Hypothesis Copyright 三上あず 2008-10-19 16:24:43
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