ありかた
見崎 光

小指の先ほどに小さな炎でも
肩を寄せ合えば
暖かい

ときに
大きな炎に体を預け
読書を嗜むもいいだろう


大きさでも形でもなく
たとえ細々としていても
そこに灯火があれば
凍えずに済む


ひとりが寂しい夜があるように
ひとりが恋しい夜もある

ふたりが愛しい休日があるように
ふたりが苦しい休日もある


善し悪しは常に移り
気紛れだけれど
そこに確かな炎が一つ
あればいい


見失いそうになったり
溺れそうになったり
それぞれの灯りは
紆余曲折しながらも
丁度良い炎に収まる

そんな…

焚き火のような
心地よい炎に身を捧げて
絵を書くもいいだろう




自由詩 ありかた Copyright 見崎 光 2008-10-18 08:33:14
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