コトバをみがく
山崎 風雅

 目の前に舞い落ちてくる花びらにさえ
 おびえていた
 自分に与えられる喜びに
 見当違いの手紙が来たときのような
 戸惑いを抱えつづけていたのは
 おそらく
 光に目をつむることで
 許されようとしてたんだろう

 心のそこでうずく痛みはなくならないけれど
 今だって
 花の匂いには戸惑うのが心情だけれど
 心に咲いて揺れるこの花だけは
 もう粗末にしたくないんだ

 それをおもしろくないと
 責める人を救えるのは
 僕じゃなかったんだ

 コトバで傷つき
 だから
 コトバに復讐してきた
 
 コトバなんて
 いらないなんて
 思っていた
 今でも 少し・・・
 
 コトバがある以上
 コトバをみがきつづける
 
 でないと

 生きられないから

 花がしおれてしまうから








自由詩 コトバをみがく Copyright 山崎 風雅 2008-10-14 12:31:21
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