かっぱ巻き 
服部 剛

きゅうりの抜けたかっぱ巻き 
地面の上に口を開け 
朝のひかりを吸いこみながら 
しあわせそうに立っていた 

ぼくもあんなふうに 
哀しみなどには呆けたふりで 
自らの中心を空にして 
たった独りで立っていたい 



自由詩 かっぱ巻き  Copyright 服部 剛 2008-10-12 12:02:02
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