一葦
伊月りさ

先刻もたましいは訴えて
飼い慣らせない宇宙は慌てて
また
握りつぶして
わたしはそれを見ていた
ひとりきり
越境も
指たちも壁につぶれてしまって
凹凸も埋められてしまって

向こう側は賑やかなようです
これがたぶん世界


自由詩 一葦 Copyright 伊月りさ 2008-10-08 11:30:51
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落下光