街中、世界中、宇宙中、
セルフレーム



―あなたの中に、「僕」はいますか?


街中、世界中、宇宙中、


きっと僕が中心の世界が、何処かにあるんだろう。

コンピュータの中にも、世界がある。
吉原の中にも、せかいがある。
隣の女子高生の中にも、セカイがある。

そして君の中にも、「世界」がある。

きっと君の中にある世界では、
君が好きな水色があって、
君が嫌いなブロッコリーは無くて、
君が好きな本はあって、
君が嫌いな

そう

大嫌いな


僕は無い。


暖かいけれど嬉しくはない。
寒いけれど寂しくはない。
心地よいけれど愛おしくはない。

苦しいけれど、

怖くはない。


現在いまの僕の中の、
たった一つの真っ暗な「セカイ」のコアの動力源。

それが、この「オモイ」だった。


君の望んだ街の中

僕の望んだ街の中


君の望んだ世界の中

僕の望んだ世界の中


君の望んだ宇宙の中

僕の望んだ宇宙の中


何処に行ったって

何処に行ったって


写真立ての裏を探したって

自転車の籠の中を探したって


僕は

君は


いないのに。

見つけられるのに。



街中、世界中、宇宙中、


悲しい「セカイ」は

きっと僕のほうなのにね

こんなに想っても手に入らないなら、

なんてことを

今、

少し考えてる




自由詩 街中、世界中、宇宙中、 Copyright セルフレーム 2008-10-06 20:18:09
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