ミスト
ゆるこ

 
 
真昼に死んだ雀の葬式が埼京線内で行われた
ガタンゴトンと無機質なレクイエムに合わせて
小さく焼かれた雀がタレに漬けられて
綺麗な漆黒の皿に乗せられていた
 
 
電気の走った頬を撫でながら
はいからがーるが箸を持つ
雀は何も言わない
畑の上、煙の後
 
 

 
地上から、一つの遺跡が消えた
人々は無関心にテレビを観る
服を着替え、家を出る
一日が始まる
 
 
 

 
 
はいからがーるははいからな傘を振り回す
外は淡々と新しい景色を生む
七人掛けの席が消える
はいからがーるは傘を振り回す


自由詩 ミスト Copyright ゆるこ 2008-09-17 17:37:11
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