孤独
香音
辺りは静寂に包まれ
私はひっそりと佇む
それは孤独の深縁で
まばゆいほどの暗闇
深い森の中から探し
私の物となりはてた
孤独のリアルな残像
貴方は遠くから叫び
その声の透明さこそ
私は心から安堵する
かつて亡くしたもの
それらに近づくため
私はぬぐいきれない
泪を流し続けたまま
佇んでいると再び声
貴方はここにいない
何故と問う言葉だけ
いつまでも反響する
楽になりたいからと
選んだ路の果てには
貴方が立っています
苦し紛れに微笑むと
黙って微笑みながら
そっと手を差し出す
今夜も多分孤独の淵
絶たれた望みは多く
それ故に泣くだろう