星屑ノ唄 
服部 剛

今日も列車はゆっくりと走り出す 

人々が不安げに見る 
車窓の外の遠い山に身を埋める 
観音像は 
すべてをっているように 
瞳を閉じる 

自分で望んだ記憶も無く
あの日地上に産み落とされた、僕等。 

人生という不可解な列車に 
何故か乗り合わせた、僕等。 


( 願わくば 今日逢うあなたに 一輪の花を )  


いつか 
この道の遠い彼方で 
僕等は独りずつ、消えてゆく。 

世界に誰もいなくなる日 
夜空に散らばり 
昇る 

無数の星屑 








自由詩 星屑ノ唄  Copyright 服部 剛 2008-08-30 01:51:11
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