モヒカン族
佐々木妖精

私はあなたに買わされた
死人リストと
講義が退屈で死にそうだ
あなたの指揮するその
歴史を俯瞰する傲慢な
ええじゃないかに乗り切れない
平成のご時世に
タイ米を食ったのだ
この俺は
まったくひどい味だったが
生きてるだけで満足ならば
刺身と一緒に食うがいい

子供のころに観た
マンガ日本昔話に出てくる村人は
概ねモヒカンであり
強者は奇声を挙げ
暴力に溺れながらも
愛のため闘っていた
今は亡き美しい日本人が
確かにそこで生きていた

私には選択の自由があり
死人にそれがないのであれば
お前はもう 死んでいる
のだ
安定を求めるのは薬だが
着込むのは害悪だ
抜け落ちるだけの歯を
まき散らすのはよせ
お客様に料理の説明をしていたところ
ネズミがテーブルの上へ落ちてきたのです
ペストがくるぞと大騒ぎなされたのですが
いまやペストは治りますと懸命に説明したところ
煙草をやめる決意を固めたそうです
光が見えたのでしょう
伸び続ける小さな歯
生命の欠けらが
心臓がいつにも増して
ええじゃないかと由々しく舞います
お前はすでに ええじゃないか
踊り終えたら私は
歯の伸びる生き物となり
毛を刈りそろえ
ひまわりの種で己を磨き
歯の長さを競うのだ
ぼとりと落ちる その日まで


自由詩 モヒカン族 Copyright 佐々木妖精 2008-08-20 00:24:09
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