口紅な女
A-29

 ひとりで歌を作ってると、バカバカしくなることが多い。(当然だろう。)

 自分で作って自分で歌って自分で聴いている。しかも、何のための歌なのか、自分でも分からない。

 さらに、自分の頭の中から浮かび上がろうとする歌が、自分の好きなタイプの歌でもないとなると、ちょっと深刻な事態なのかもしれない。

  口紅な女 恋をして

  青の月夜に 浜辺を流れた

  美しい顔の男には 真面目な恋をあげよう


  もしも夢かなって 愛されて

  おなじ月夜の 浜辺を飛べたら

  苦しげな顔の男にも 深い眠りをあげよう


 今、こういう文句の歌を抱えている。こうした作業の孤独さ加減がたまらなかったりして。

http://www.geocities.jp/mfta29/kutibeninaonna.html




散文(批評随筆小説等) 口紅な女 Copyright A-29 2008-08-17 01:07:17
notebook Home 戻る