紅茶色の海と晴天
長谷川智子


夢で見た
赤く透き通った海の中
銀色に光る魚


深みへ行くのを追いかけて
たどり着いたはカップの底



深茶色の積み荷の残骸
檸檬の種

皆何も言わずに
私を見てる


檸檬の種から
“アナタ、ダレ”

“わたしは‥”


詰まった。



以来、この夢は
二度と現れない‥

また来てよと
思うのに。




自由詩 紅茶色の海と晴天 Copyright 長谷川智子 2008-07-30 00:04:49
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