ぼくのリングノート
beebee



手帳をいっぱい持っている。
このリングノートも扉のところに3つの住所が書いてある。
入っているカバン毎に、
引き出しから入れた雑多な順番に出て来るメモ帳。
書き終わらないのは何故だろう?
このノートは僕の転勤に付き合って3ヶ所も渡り歩いてきた。
書き込んだボールペンや万年筆を何本も知っている。
今日は風が強い日で窓の外は梢が風に揉まれて揺れている。
リングがよれよれになったこのノートは、
いつも僕と一緒に窓側の席に座って外の景色を見て来た。
移り住んだ3ヶ所について思い出しても笑ってしまうけど、
同じようにふらふらと独り街を彷徨(ウロ)いていた。
でも、これで終わる。
このリングノートは最後のページになって終わってしまった。
最後にこの詩を書いて終わりにします。

《 ありがとう。》

時間が掛かったけど、また詩の世界に戻って来れた。
長い付き合いの中で何故書いたか思い出せないコトバもあるけど、
実際いっぱい話せた気がするから。
ありがとう。


自由詩 ぼくのリングノート Copyright beebee 2008-07-26 15:23:53
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