乱太郎

微かな音だけになって

宇宙に放り込まれたみたいに


地上の星屑が
夜を点滅させる
   (七色の輝きの物語りを
    伺うことはない)

    ただ
    静かに

天井の神話に向かって


海は唸り声を残して
暗闇の空に吸い込まれていた
おおきないっぴきの魚が
浮かんでいる


回転する無人の緑色の光り
手紙を綴るように
   (地上に恋人はいない
    星になったのだから)

    それでも
    信じて

おとなしい風に向かって


数隻の船が
地上と空の真ん中で
何かを探している
   (今日を餌にして


明日はここから昇るのだろう
きっと
希望の群れをなして




自由詩Copyright 乱太郎 2008-07-25 18:36:47
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